個人データ

時々既に死去されている文豪の原稿が発見されただとか、著名人の日記が公開されたなどというニュースが流れます。どこがプライベートの部分なのかという問題はあるにせよ、あくまで自ら著したものであるため、パブリックな状態(=アウトプットした状態)であると言えるでしょう。
パーソナルコンピュータが、日常仕事やプライベートで使用されるようになり、1人が1つのパソコンor記憶媒体*1を完全に管理し、ほぼプライベートな状態なものが物理的に存在している状況にあります。その中からwebや印刷、メールなど対外的に公開して良い(見て欲しい)ものを選択し、パブリックな状態にして管理しています。

知らされなかったパスワード--ユーザーの死が封印するアカウントと遺族のアクセス - CNET Japan


この記事を読むと、死後は亡くなった人に対して一切プライバシーというものはないのだろうか?という疑問と、ある程度の情報を遺族は知りたいだろうなという欲求に挟まれて考えてしまいます。

亡くなった親のアドレス帳は知りたいけど、偶然メールを読んでいたら知らない女性とのやりとりのメールを発見してしまった、生前の写真を探していたら、んん!?という写真を発見してしまった。。などはあり得る話です。また、ネット専業銀行にしか口座を持っていなかったので遺族がお金の場所が分からず困惑してしまう、という事態も考えられます。
昔ならだいたい形に残るものとそうではないもの(頭の中と物)を物理的に分けられたのですが、今は"コンピュータの中"での分類に移行してしまって、例えばこのフォルダは公開して良くて、この写真はまずいよね〜など、使用している本人の頭の中にしかない状況です*2
公開しても良いのはどこまでなのか、何が必要なのか、パソコンを全て裸にすることは果たしてプライバシー的にどうなのか?メールだけなら良いのか?プロバイダが問題なのか?などいろいろあるけど、解決していかなきゃいけない問題ですよね。

ん〜ID Password一括管理サイトorソフトor会社が必要なのかな〜。でもそんなのあったら1事件起きただけで潰れる(^^;;


P.S.記事の中で遺言状にID/Passを書いておけって書いてあるけど、頻繁に変更するID/Pass。そしてどんどん増えていくID/Pass。非現実的だと思うんだけど、日本では遺言状があまり使用されないから分からないけど。。

*1:ネパールなどの発展途上国は個人でパソコンを持つことが厳しいため、多くの人は512MB前後のUSBメモリーの中に全個人データを持ち歩き、ネットカフェ(現地ではサイバーカフェ)でパソコンに接続して使用している

*2:ちなみに集団生活していると、この歯ブラシは誰のか!?という共通認識がないとさっぱり誰の物だかわかりません(苦笑